厚塗り苦手力53万のまっきーです。
もういい年なのでそろそろ厚塗りと和解しようと思い、今回は厚塗りイラストに挑戦しました。
とはいえ、一般的な厚塗りとはだいぶ手順が違うと思います。
言ってしまえば「アニメ塗り派生のエセ厚塗り」になります。
それでもOKな方はぜひ見ていってください。
あと、今回のペイントソフトは無料イラストアプリ「アイビスペイント」を使用しています。
アイビスペイントで厚塗りっぽいイラストを描こうと思っている方もYo, check it out!
【アイビスペイント】【厚塗り】ウィンターソルジャー描いてみた
下書き
下書きとして、構図、色、陰影、背景までざっとイメージを固めてしまいます。

完全に余談ですが、今回のモチーフである「ウィンターソルジャー」ってご存知ですか?
「アベンジャーズ」をはじめとするMCU(Marvel Cinematic Universe)という映画シリーズに出てくるキャラクターのひとりです。
彼はキャプテンアメリカの古い友達だったのですが、敵に捕まって洗脳を受け、暗殺者として利用されることになります。
結局はキャプテンアメリカとの再会をきっかけに洗脳が解け、今はヒーローとして活躍しています。
「ウィンターソルジャー」というのは暗殺者時代の呼び名ですね。
今回のイラストはそういうダークな雰囲気を強調するようにイメージを固めていきました。
ちなみに、厚塗りに限らず構図ってどう決めればいいのか悩む人は多いと思います。
ちょっと値は張りますが、この本がめちゃめちゃ参考になります。
Vision ヴィジョン ーストーリーを伝える:色、光、構図ー
線画
下書きのレイヤーの不透明度を下げ、新規レイヤーを追加し、線画を描いていきます。
「いやいや、厚塗りなのに線画って何よ?」とお思いかもしれませんが、そういう手法なので、いったんここは目を瞑ってくださいまし。
アニメ塗りとかではもっと精度高めの線画とするのが普通ですよね。
でも今回の手法ではそこまで精度を高めても意味がないので、個々のオブジェクトを識別できる程度に留めます。

着色
線画用のレイヤーとは別に「乗算」レイヤーを作成し、色を置いていきます。

陰影
さらに新規「乗算」レイヤーを作成し、カゲを置いていきます。
下の画像を見ればわかりますが、この作業もザックリで片づけました。

これまでのレイヤーを統合
ここまできたら、これまでに作成した「線画」「色」「陰影」レイヤーを一枚のレイヤーに統合します。
厚塗り開始
さあここから厚塗り開始です。
筆は「フェード水彩(不透明)」を使用します。
既に置いてある色をスポイトで吸い上げて上書きするイメージで、ガシガシ描いていきます。

立体感や流れを意識してストロークを描いていきましょう。
抽象的な言い方になりましたが、極端に言うと、重力に従って下に伸びている髪の毛を描くとき、地面と水平なストロークは明らかに不自然ですよね。そういう不自然をなくしていくイメージです。
また、線画の線を削っていく感じだと仕上がりがイイ感じになります。
ここで注意ですが、全部は塗りつぶさない方が、領域の境界が際立っていい感じに見えます。(ただし、これは個人的に逃げの手法なので、色相や明暗で境界を強調できるのなら、その方がより厚塗りっぽくていいと思います。)

主線と厚塗りの色が混ざって”くすんだ”感じになっても、ひとまずそのままやり切りましょう。

なんとか全体に厚塗りを施しました。
やっぱり全体的にくすんだ感じになっていますね。
ハイライトを追加する
眼球や金属部分など、光を反射しやすい箇所にハイライトを入れます。
今回はダークな感じなのでハイライトは控えめにしていますが、明るい雰囲気のイラストであれば、もっとガッツリいっちゃっていいと思います。


色を調整する
ここからは仕上げとして色の調整です。
イラスト経験者なら共感していただけると思いますが、一番沼りやすくて自分を見失いやすい作業です。(笑)
肌の露出部分を調整する

顔や手など、だいぶ色がくすんで見栄えがよろしくないですね。
今回の絵は、「顔」「手」「肩の星マーク」が強調したいポイントなので、テコ入れします。
「覆い焼きカラー」レイヤーを追加し、暗い暖色系の色で顔と手を塗りつぶします。

そうするとこんな感じで、顔と手の色味が明るくなりパーツが強調されました。
全体的な空気感を統一する
今度は「オーバーレイ」レイヤーを追加し、有色で塗りつぶします。
今回は青系と紫系の混在するグラデーションで塗りつぶしました。
あとはこのレイヤーの不透明度を調整します。

これで全体的に絵に統一感が出た気がしませんか?
完成
あとはテキトーに背景とか文字を付けて完成です。
まとめ|アイビスペイントで厚塗りしてみた
厚塗りの苦手意識の要因の1つとして、「0から10まで全部を厚塗りでやろうとするから」があるんじゃないかと、今回の制作の中で感じました。
人に寄りけりでしょうけど、「手法・工程はどうあれ、それっぽく見せられたらこっちの勝ち」という考えの人には、今回のメイキングは役に立ったのではないでしょうか?
最後に作業環境の紹介です。
iPad + Apple ペンシル + ibis Paint(アイビスペイント) の組み合わせで、厚塗りっぽい作品が作れました。
アイビスペイントは無料版を使いましたが、無料で大丈夫なのかと心配になるくらい高性能なので、「お金がなくてクリスタとかイラレに手が出ない…」という方はぜひ使ってみてください。
最新 Apple iPad Air (10.9インチ, Wi-Fi, 64GB) – スペースグレイ (第4世代)
それと、今回の手法は下記の動画を参考にさせて頂きました。
さいとうなおき先生の動画はめちゃめちゃ勉強になりますので、是非観てみてください。